BLOG 091: 読者の皆さんからの質問にお答えするブログQ&A 「なぜ栄養学の世界では真逆の研究結果が存在するのか」

BLOG 091: 読者の皆さんからの質問にお答えするブログQ&A 「なぜ栄養学の世界では真逆の研究結果が存在するのか」 820 312 オーガスト

皆さんこんにちは!

ブログを読んでいただいている皆さんからのご感想や質問をとても楽しく読ませていただいています。
今回この場を借りて、最近いただいた質問に関する僕の返事を書きたいと思います。
(※以下の内容は読者の許可を得た上で掲載しています。)

Q.先生に質問なのですが、世の中にはなぜ、真逆の研究結果が多く存在すると思いますか?
最近では、フルーツは糖尿病に効く。どんどん食べるべき。ってゆう研究結果が海外で結構あるみたいで。。フルーツは身体に良いイメージあるけど、私の人体実験(笑)では、純粋なフルーツでも、血糖値を上げる食べ物を食べた後はやはり体が気怠くなってしまいます。
お肉は体に良くない。という報告もあれば、良いという報告もある。
フルーツはとても体に悪い、という結果もあれば、逆に、糖尿病が改善する、という報告もある。
顔は違っても人間の体の作りは同じはずなのに、なぜ真逆の研究結果が世の中には存在するのか、前からずーーっと不思議でした。
そこには、動物愛護の気持ちで肉は良くない。としたりの情報操作?的な事が世の中にはあるということなんでしょうか。。。?
私の人体実験では、オーガスト先生のおっしゃる通り、糖質はとりすぎると体の調子がとても悪くなります。今の私は、少量のお米、パンですら不調になるので炭水化物はほぼゼロの食生活です。
卵、お肉、魚がメインの食事ですが、精神面、お肌の面でも一番調子が良いです!
糖質制限を批判してる方々と論争するつもりは全然ないんですが、科学的な研究結果で、なぜ真逆の結果が存在するのか、前からすごく不思議に思ってたんです。
先生は私なんかよりたくさんの論文などお読みになってると思うので、先生の意見聞けたらとても嬉しいです。よろしくお願いします。

A.とても良い質問ですね。
確かに、僕自身も当惑してしまうことがあります。
専門家の間でさえ、これほど多くの意見の相違が生まれるのは、一体なぜなのでしょう。
もちろん、すべての見解に関して僕が代弁することはできないのですが、今回の質問にあった3つのポイント、果物、肉、糖質制限について、確かな情報に基づいた僕の意見を述べさせていただきます。

1.果物:
「果物は糖尿病に良い」「もっと果物を食べるべきだ」という主張には、僕は同意しません。
彼らの意見は、フルクトース(果糖)が血糖値を上昇させないという単一の事実のみに基づいたものだからです。
確かに「フルクトースは血糖値を上昇させない」ことは事実です。
しかし、これだけでは、糖尿病患者や一般的な健康のために果物を推薦する理由としては不十分です。
フルクトースは血糖値を上昇させることはありませんが、体の内部で炎症を引き起こします。
フルクトースは肝臓に直接運ばれ、そこですぐに脂肪に変換されます。
したがって、高フルクトース食は、脂肪肝につながるリスクがあります。
実際に、NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)という病気は、フルクトースの大量摂取によって引き起こされることがよくあります。

フルクトースはまた、グルコースよりも多くのAGEs(エージーイー:終末糖化産物)を引き起こします。
なんと、ブドウ糖の約7倍ものAGEsを引き起こすと推定されています。
すでに高血糖である糖尿病患者は、特にAGEsを起こしやすい傾向があるのでより注意が必要です。
▶︎参考資料

以前のBLOG:089でも説明しましたが、AGEsは心血管疾患と老化を加速させる原因としても周知されています。
また、フルクトースはIBS(過敏性腸症候群)の悪化や、腸内細菌叢に悪影響を及ぼし、悪玉菌を増殖させる原因とも言われています。
▶︎参考資料

2.肉:
動物愛護の目的で肉を食べることを控えるという選択は、尊重されるべき個人的な選択です。
しかし、それが健全な栄養学に基づいているかというと、そうとは言えません。
肉の摂取量が多いと心臓病や一部のガンのリスクが高まるという研究結果は確かにたくさんありますが、これらの研究で使用された肉は、いずれも自然の牧草を食べて育った肉ではありません。
むしろ、使用された肉は狭いケージの中で、合成ホルモン剤や大量の抗生物質、不自然な飼料を与えられて育った動物からのものです。
さらには、肉の調理法にも問題があります。
肉を高熱で調理すると、HCA(複素環式アミン)という発ガン性化合物が生成されます。
▶︎参考資料

残念ながら、自然の牧草飼育牛肉(グラスフェッドビーフ)を使用し、それを正しく調理した科学的研究は今のところ存在しません。
しかしその代わりに、人類の歴史をたどることで見えてくるものがあります。
そのような自然の肉が普通に手に入っていた時代、 肉を食べる社会において 、今となっては一般的な心臓病とガンの発生率は、はるかに低かったという証拠があります。
この事実から言えるのは、肉の消費量自体が、病気のリスクの増加に直接関連しているとは言い難いということです。
例えば、人間社会の中で、牛肉の消費量が最も多いと言われているマサイ族は、その歴史を見ても、心臓病やガンの発生率が非常に低いです。
▶︎参考資料

3.糖質制限:
僕はこれに強く共感し、自分でも実践しています。
もちろん、反対意見の専門家もいますが、「食事をする上で、炭水化物は人間の健康に絶対に必要である」と結論づけている信憑性の高い科学的証拠をどうしても見つけることができません。
もしそのような論文の情報を知っている方がいるなら、僕自身の学びのためにも、ぜひその情報を僕に共有していただきたいものです。
しかし、本当のところ、そのような科学的証拠が見つかるかどうかは非常に疑わしいです。
結局のところ、科学の歴史において、 必須アミノ酸と必須脂肪酸は存在するものの、必須炭水化物または必須糖質が発見されたことは一度もありません。
それには理由があり、なぜなら僕たちの体内では、糖新生と呼ばれるプロセスを通じて、体内で必要な糖を作ることができるためです。
糖新生の素晴らしさは、体が必要とする量の糖だけを生成し、過剰な糖を生成しないことです。
しかし、体が糖新生をするためには、アミノ酸または脂肪酸のいずれかを必要とします。
よって、体に適切な栄養を与えるためにも、毎日の食事でタンパク質と良質な油をたくさん食べることがどれだけ重要であるかは明らかですよね。

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